この記事ではゲーム海外市場の最新動向について、Game Tester運営事務局が独自に収集した情報ソースをもとにお伝えします!
まず今後5年間の長期予測について、続いて2021年の短期予測についてお伝えします。
長期的な予測ですが、概要としてゲーム海外市場は今後も順調な拡大傾向にあります。パンデミックの影響を考慮したうえで、市場全体が収縮するのではという予測も一部みられますが、収縮はあくまでも一時的なものにとどまります。2020年~2026年のゲーム海外市場年間平均成長率は9.64%と予測されています。また、2026年末には市場全体の規模が3,144億USD(約36兆円)に達する見込みです。
こうした市場拡大の要因としては、クラウドゲームサービスの台頭、5Gサービスの浸透、またコンソールやモバイル等の機器が世界的に普及している点が挙げられます。特に5Gの浸透によって、モバイルを使用するVRゲーム市場が拡大している点が顕著となっています。
地域別の長期予測では、現在 世界市場の50%超を占めているAPACが今後も成長していくと思われます。この成長は、APAC内の複数の国々で5Gサービスが提供開始されている点や、最大市場である中国がさらに市場規模を拡大していく点によって牽引されます。特に中国では、インフラの普及や技術革新、WeChat等のミニゲームおよびeSportsの浸透が市場拡大の背景となっています。
中国のほか、特に着目すべき地域は中東・アフリカです。これらの地域では今後5年間の長期予測において最も成長率が高くなっています。要因としては、まずインターネットインフラの拡充によってオンライン人口が増加している点、またスマートホンやモバイル等の機器についてデータプランが拡充されている点が挙げられます。結果的に、これらの地域ではゲームプレイヤーの人口が増加し、市場成長率が高く推移する見込みです。
それでは、ここからは2021年末までの短期予測をみていきましょう。
2021年末にはゲーム世界売上高合計は1,758億USDに到達します。セグメント別にみますと、売上高の多い順にスマートホンゲーム(790億USD)、コンソールゲーム(492億USD)、パッケージやダウンロードのPCゲーム(333億USD)、タブレットゲーム(116億USD)、ブラウザのPCゲーム(26億USD)となります。
スマートホンゲームが最も市場の大きなセグメントになる要因として、コンソールやPCゲームに比べ開発やリリースにおいてコロナの影響が小さい点が考えられます。このため、2021年末にはモバイルゲーム(スマートホンゲームおよびタブレットゲームの合計)売上高が世界売上高の50%を超過すると予測されています。
一方、コンソールゲームやPCゲームではコロナの影響が大きくみられました。これは、これらのセグメントではモバイルゲームに比べて大規模な開発や、複数国にまたがる開発が必要になるためです。また、世界的に発生している半導体の供給遅延によって家電製品が不足している点もこれらのセグメントに大きく影響しています。ただし、2022年にはこれらのセグメントで遅延していたゲームリリースが順次おこなわれるため、再びこれらのセグメントにて売上高が増加する予測です。
続いて、地域別の短期予測です。2021年の地域別売上高は、多い順にAPAC(50%)、北米(24%)、ヨーロッパ(18%)、中東およびアフリカ(4%)、南米(4%)となります。APACが最も大きな市場となったのは、APAC自体がモバイルゲームが優勢な市場なので、コロナの影響が少なかったためと考えられます。一方、北米はコンソールが優勢な市場であるためコロナの影響を大きく受けました。また、ヨーロッパでもコロナの影響が大きく見受けられました。ただし、2021年~2024年にはヨーロッパが世界売上高に占める割合は増加していく予測となっています。南米や、中東およびアフリカでは高い市場成長率がみられました。
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【出典】
https://www.mordorintelligence.com/industry-reports/global-gaming-market
https://newzoo.com/insights/trend-reports/newzoo-global-games-market-report-2021-free-version/
https://www.statista.com/statistics/292751/mobile-gaming-revenue-worldwide-device/
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